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女性・癌終末期・東京都

しゃらくさんは癌末期の人を旅に連れて行ってくれる。
そう知ったのはと母の癌を知った7カ月後だった。

「わたし癌みたい」
遠くを見てそう話す母の目は不安げで、そして怒っていた。
癌になった運命を理不尽と感じたんだろうと思う。
「あなたたちに迷惑かけたくないから人一倍健康に気を付けてきたのに!」

娘の私はと言えば、
この元気な人が癌?死?母がいなくなる?
どこか他人事。それは、
遠くで誰かが話しをしている気配はするが、
姿は見えない。そんな感じ。
実感がわかなかったのだ。
それくらい母がいるという日常は、
堅牢で曇りがなく力強かった。

そうしてるうちも、
母は芳しくない状態へ進んでいき、
私は腹をくくった。
この人を病院ではなく自宅で看取る。
母の最期の自己主張「この家で静かにすぅーと逝きたいの」を叶える。
そして一緒に旅をする。

献身や義務感からではなく私がそうしたかったから、

言ってみれば私の我がままだ。

真逆のキャラクターの母と私。
ぶつかり、距離をとり、背中合わせ。
仲睦まじい母と娘とは、およそほど遠い。
そんな関係性で生きてきた親子が、
最期の最期に、
娘の我がままと母の自己主張を一致させての共同作業。
それがしゃらくさんの大いなる手助けをいただきながらの、
母娘の旅だった。

非日常だからこそのスペシャルな時間は、
これまでの母との関係性を全てご破算にしてくれた。
そして旅は母から私へのギフトだと気づいた。
だからこそ、
しゃらくさんには感謝の言葉もない。
本当にありがとうございました。

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