昨日、結婚式に参加してきました。
80歳のおじいちゃん、要介護5で認知症で車いす、全介助。
息子さんの結婚式に連れていってあげたいと言っていたパートナーと娘さんからのお願いでした。
いつもは簡単なニットの服ですが、今回はビッシっと礼服を着てのご出発。
久しぶりの外出。車に乗るや、いつもなら背中は丸めて寝ているおじいちゃんですが、凛としたした姿勢で景色を楽しんでくださいました。
いつもなら静かな空間で1日を過ごすおじいちゃん。
でも今回は、ご親族やご友人など多くの方が来られているだけでなく大きな音楽が流れたり、ご挨拶があったりっと少しびっくりしていました。
途中、「疲れた」「帰りたい」といった言葉がチラホラ、でも、でもですよ、つい涙が出そうな場面が…。
静かな石畳の部屋。少し高いところにいる新郎新婦。
聞こえてくるのは、神父さん声。
新郎新婦の誓いの言葉と指輪交換を、ジーと見つめるおじいちゃん。
最後に、誓いのキスをした瞬間、大きな声で
「おめでとう」
「ありがとう」
っていったんです。コミュニケーションが少し難しいおじいちゃん。
でもその言葉は、どんな言葉よりも伝わる言葉でした。
よく見ると、おじいちゃんの眼には涙が…。
もらい泣きを必至に堪えるのに、下を向いて唇をかみしめるのが精一杯でした。
結婚式のあと、おじいちゃんがパートナーに
「○○大好き」っと。
パートナーが、
「じゃ私たちももう一度結婚する?」
と聞くと、「ありがとう!」っと。
私も、心でありがとうっと。素敵なご夫婦と一緒にしごとができて幸せです。
エスコートヘルパーの私の心をもいつも以上に豊にしてくれた仕事でした。