息子さんから依頼があり、認知症のお母様と奥様と一緒に太宰府へ行って来ました。
車椅子でこれほど遠方に泊りがけのご旅行へ行かれるのは初めてとのことです。夜間転倒の経歴もあり、現地で柵やセンサーをレンタルすることでベッド周囲の環境を整えました。
行きは、新神戸駅から「さくら」に乗っていきました。
普段横になっておられることが多いので、多目的ルームを使用しましたが、「せっかくだから景色が見たい」と、博多までずっと座って行かれました。
博多駅からホテルへは介護タクシーで向かいます。神戸を出発してから5時間かかってようやく太宰府のホテルに到着しました。
お食事、普段は一口大~刻み食を召し上がっているお母様。注文したメニューはすべて、ホテルの方がお母様も召し上がれる形に対応してくださいました。本当にありがとうございました。
2日目、いよいよ妹さんとの再会です。面会場所はいつでも横になれるようにとホテルの部屋としました。まずは、妹さんを介護タクシーでお迎えに行きます。
タクシードライバーさんに手伝っていただき、妹さんのご自宅に上がることができました。ホテルに戻られてからゆっくりとお話されました。
あまりに長い時間会ってなかったので、最初はお二人ともなかなかピンと来ないご様子でしたが、戦時中、上海でお生まれになり一緒に学校へ通われていた話、ご親戚のお話など、息子さんが神戸から持ってこられたアルバムを見ながら話はすすみました。
最後はみんなで記念撮影です。
夕方、お風呂へ入る予定を組んでいました。
現地でヘルパーさんにお手伝いいただき大浴場へ。入浴用の車椅子に乗り換えて浴室へ入りました。体を洗ってから、いよいよ浴槽へ。
車椅子から浴槽の縁にまず腰をかけ、二人で支えながらクルっと回転し、浴槽へ足を入れました。そこから一段ずつ腰を下げます。浴槽内ではどうしても体が浮いてしまうお母さんの足をなるべく支えながら一緒に温まりました。
「気持ちいいね」「元気、元気!」とお話されるお母様。
露天風呂もありましたが、すでにかなり体力を消耗しておられるだろうと、ダメもとで尋ねてみると、「行ってみましょうか」とやる気満々のお母様でした。露天風呂から一緒に空をながめました。
最終日は、博多駅近くの大濠公園へ行きました。鯉や鴨を眺めながら、ゆっくりと散歩できました。
長旅、3日間本当にお疲れ様でした。
またお出かけされるときはぜひご一緒させてくださいね。