施設の方から、入所される方のお孫さんの結婚式へエスコートしてほしいと問い合わせをいただいたのが春先。アセスメントを経て、お客さまとともに美しい6月の花嫁に会いに行くこととなりました。
認知症がやや進んだ状態にあるお客さまですが、式場に向かう道中はずっと「結婚式に参列できるとは、思ってもみなかったわ」と喜びを隠せない様子。お孫さんとのエピソードやご家族のこと、たくさんお話しして下さいました。
チャペルでは車いすを降り、同じくお孫さんにあたる花嫁のお姉さまの隣に座られました。やや緊張されつつも、式が始まると花嫁のウエディングドレス姿に感動されていました。
その後、バルコニーでの記念撮影に移動します。フラワーシャワーや記念撮影の間、ずっと笑顔で楽しそうなお客さまにこちらも幸せで胸がいっぱいになります。
披露宴でも、ご家族、ご親戚とともに会話やお食事を楽しまれている様子が見て取れました。
さすがに帰りの車中では、ややお疲れの様子でしたが、花嫁姿のお孫さんをご覧になれたこと、ひ孫さんの誕生を期待されていること、何より結婚式へ参列できたこと、喜びが止まらないというようにお話しをしてくださいました。
到着して、車を降りられるときには「連れて行っていただいて、今日は本当にありがとう」と声をかけてくださいました。
大切なひとときをお手伝いでき、私もまた宝物を受け取ることができた1日となりました。
催行日:2015年6月6日
お客様:90代女性
体制:エスコートヘルパー兼ドライバー 藤田則子